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認知症になった親の介護はしたくない?

 

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あなたのご両親は何歳ですか?

あなたが、またはあなたの兄弟が介護しなければいけなくなる、両親の年齢は、何歳からだと思いますか?

 

それまでに年数や期間を意識するならば、あと数年、それとも十数年か、数十年か。

それともまだ意識すらしていないか。そんな方も多いんじゃないでしょうか。

 

でも、私は施設で働いていて感じることがあります。もしかしたら、明日から親の介護が始まるかもしれないと。

 

 介護施設を利用するのは必ずしも高齢者ではない?

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なぜなら、介護が必要になる原因というのは必ずしも高齢になってからという訳でもないからです。

 

一昔前までは、老人ホームと呼ばれていた施設は、高齢者施設や施設という呼び方をすることが多くなってきました。ではどんな方が利用されているのか。

 

もちろん高齢で日常的な生活が難しくなった方もいらっしゃいます。認知症によりご家族が自宅で一緒に暮らすことが難しくなった方や脳梗塞で倒れられて、麻痺を患う方もいらっしゃいます。

 

 利用されている方達に、共通点があるかというと全くありません。唯一あるとすれば、40歳以上ということだけでしょうか。介護保険制度は、40歳から始まるので、40歳以上が利用できるサービスとなります。

 

現に、私の施設にも、41歳の方が泊まりにきたこともあります。要は、年齢じゃないということです。何歳であろうと、介護を必要とされないまま最期を迎えられる方もいらっしゃれば若くして色々な事情で介護が必要になる方もいらっしゃいます。

 

そういう面から考えると、親に限らず、あなたのパートナーや兄弟かもしれません。

 

その時は突然やってくる

明日からあなたのご両親が介護を必要とされたらどんな風に対応しますか?

 

一概に介護を必要とされると言っても具体的にどんな生活が待っているのか想像もつかないことでしょう。

 

どんなことを想像しますか?

食事のお世話ですか?排泄、下のお世話ですか?それももちろんあると思います。その他にも、お金のことやご近所のこと手続き等こともたくさんあります。

 

家族を介護すると聞いて大変だとイメージすること

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共通して「大変だ」というイメージが強くついている認知症ももちろんそうですね。あとは脳梗塞にパーキンソン病などの難病。

精神的な部分のサポートと

身体的な部分のサポートと。

 

あげればキリが無いほどに一人ひとり必要とされていることは違うんです。それをどこか、自分には起こりえない事。「いつか」は自分もしなければいけないのか、と遠い目で他人事のように感じている。そんな方も多いように思います。

 

私自身も、介護という仕事に就いていなければこれほどまでに痛感はしなかったことでしょう。

 

だからこそこれを読んでくださるあなたには言いたい。

 

深くマイナスに考える必要はないです。

 

それでも今一度、

もし身の回りの方が介護が必要なときがきたら?

逆に自分が介護してもらうことが必要な立場になったら?

 

ということを少しだけ考えてみてはどうでしょうか。それがきっと、あなたのこれからのイレギュラーな出来事に、少しの余裕をもたらしてくれるはずです。

 

では少しだけの心の準備の為に、知らないよりは知っておいたほうがいいということについてお話しておきます。

 

一般的に話題になりやすい認知症についてです。

認知症の初期症状と歳相応の物忘れの違い

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人間は歳を重ねていくと、物忘れが多くなります。これは、いくら健康でもどうしても出てくるものです。積み重ねた情報の量が多い分、記憶の引き出しも多くなっているため、探し出してくるまでに時間がかかったり、思い出せなくなったりするものです。

 

「○年前に会ったあの人の名前、なんだったっけなー?」

「どこかに片付けたのは覚えているけど、どこだっけなー?」

のような感じですね。

 

認知症での短期記憶障害と歳相応の物忘れとの決定的な違い忘れているということ自体の認識があるかどうか。

認知症の方というのは、その経験や記憶を無いものとして認識している為、そもそも自分が忘れているということに気付いていないことが多いです。

 

あなたの身の回りの方が、認知症かも?と思った際には、ひとつの目安にしてみてください。

 

認知症は、今現在では根治薬は開発されていません。しかし、進行を遅らせる効果があるとされている薬や初期の方には色々な予防策が考えられていたりします。総合病院には認知外来という窓口も設けられています。

 

ご本人の為にも、そしてあなたのためにも、もしも兆候がある場合には、早い段階で病院での受診をオススメします。

 

最近ではよくテレビなどでも取り上げられるようになりましたが、ご家族がはじめに『認知症かも?』と疑われるきっかけになりやすいのが火の元の不始末ですね。

 

これも1つの見方としては、

『コンロの火つけっぱなしよ』

と指摘した時に

『あ、そうだった!忘れてた!』

となるのか、

もしくは、

『(火使ってたかしら・・・。)』

となるかで大きく違うということです。

 

忘れていたのか記憶から無くなりかけてしまっているのかの違いというところでしょうか。

認知症の家族に対しての接し方とポイント

認知症の方で、この短期記憶障害が進んでいくと会話をしている最中にどんどん記憶が消えていきます。早い方は1分程度ということもあり、文章の初めに話したことを、話し終わりにはもう覚えていらっしゃらないことも多いです。

 

これは体験してみなければわからないことですが同じ話を繰り返し何度も聞かされるというのは結構辛いものです。

 

2,3回であれば元気に相槌を打って聞くことができるのですが、さすがに10回、20回となると聞くのも疲れてきてしまいます。

 

その相手がご家族ともなると、イライラしてしまうのは当たり前のことだと思います。もしもそういう気持ちになってしまった時には思い出して欲しいです。

 

そんな気持ちになってしまうことも、

家族に優しくできないことも、

あなたが特別おかしい訳じゃないです。

 

思い詰めずに長い目でみて、

ボチボチやっていきましょう。

 

認知症の主な症状と家族がすべき対応。

また、他の認知症の方の症状をいくつかあげておきたいと思います。

 

物盗られ妄想

その言葉の通りですが、何かを盗られた、と思い込むことです。本人からすれば、本当に物が無くなったと思っています。ましてや、あなたが犯人扱いされることもあるかもしれません。嫌な気分になってしまうのもわかりますが、症状のひとつです。

 

否定し続けても興奮されることが多いので、一緒に探すという姿勢を見せるか、認めた上で他の話題に変えるなどが効果的なことが多いです。

 

時間や場所の感覚が無くなる(見当識の低下)

何月何日なのかや、時間の感覚がなくなったり今自分がどこにいるかがわからなくなったりします。経験上、特に寝起きはこれが起きることが多く、起きてすぐは混乱されている方をよく目の当たりにします。

 

何度も説明するのも手ですが、お部屋やトイレにカレンダーを貼って本人に確認してもらったり、季節が感じられるものに触れさせてあげると違うでしょう。中には何年も前にさかのぼった感覚になっておられることもあります。

 

ドアの開け方や服の脱ぎ方がわからない

これは少し重度な方の症状になりますが、認知症は進行すると日常生活の基本的な部分にも支障が出てきます。いつも開けていたはずのドアの開け方鍵のかけ方がわからない。

服の袖をどこから通したらいいかわからない、などです。

 

こういった段階になってくると、排泄や食事にも影響が出てきます。ご自身でトイレにいくことや、箸を使っての食事をすることができなくなる、などです。

 

認知症の親を介護する為の心の準備。責任と負担

 

ここまでの症状は、気付いておられないという方は少ないかもしれません。

しかし今後そういう経験をすることになったとしても、そういう病気なんだ、と知っているということで心の余裕を持っていただきたいんです。

 

また、すでに介護されている方には、共感できる部分を探していただけると幸いです。

これから以降親を介護されることになる方にとっては、はじめはなにもかも未知との遭遇になると思うので、精神的にかなりきつくなることと思います。

全国に、たくさんいるんだということだけでも知っていただいて、少しでも心の荷が軽くなれば嬉しいです。

 

あなたの名前さえわかってもらえなくても、笑顔だけは忘れずに。

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認知症って、どれだけ進行して、子供の顔がわからなくなったり、会話が成り立たなくなったりしても笑顔を認識することだけはできるんだそうです。

 

不思議ですけど、幸せな力を残してくれているように思います。

認知症に対しての心構えの部分で長くはなってしまいました。他にも、脳梗塞についての心構え、お金や家のことについての心構えなどなど、事前に知っておくとよいことがありますね。

 

すべての状況に準備することはできませんが、必ずしもあなた一人じゃないということは忘れないでおいてほしいと思います。きっと同じ悩みを持った方はたくさんいます。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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