介護マガジン

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今、介護職員は『人手不足×人材不足』の二重不足に追い詰められている。

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人数が足らない。かといって残っている数少ない職員は精鋭揃いか?と聞かれれば答えはNO。

 

ご存知の通り、今介護業界は人手不足・人材不足が深刻化しています。国の政策やテレビでは、介護ロボットや外国人雇用などで解決策が見え隠れしていますが、実際の介護現場には届いていません

 

『人手不足×人材不足』が実際に介護現場にどのような影響を与えているのか?そしてそれをどう解決していくのかについてお話しします。

 

 

 

そもそも『人手不足』と『人材不足』の違いってなに?

これは簡単にいえば、『人数』と『能力』です。


人手不足、というのは単純に人数が足りない場合に使われる表現です。数が足りないので仕事が回らない。なので人数が増えれば解決することがほとんどです。

 

介護施設には利用者の数に対して職員の数がこれだけいなければならない、という比率が法律で定められています。

なのでその比率を下回ることはないですが、規定どおりの比率ぐらいだと現場では人手不足だ、と感じるほど少ないでしょう。あくまで規定は最低限ですので。

 

一方で人材不足、というのは有能な人間が不足しているということです。人数の多い少ないではなく、能力がある人間のことを人材といいます。


人手不足の実態とその影響【介護現場の人手不足は、人の生命に関わる】

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介護現場の人手不足は、重大な危険を招きます。時には人の生命に関わることさえあるでしょう。

 

具体的には、食事時の見守りが十分にできなければ誤嚥した(のどに詰まった)ときに発見が遅れます。息ができなくなった状態を1秒でも早く発見できるかどうかは、生命に関わることですよね。


また、認知症で指示の理解が難しい利用者様は、施設から抜け出そうとして道に迷う可能性があります。この場合も、職員の目が足りていなければ起こりやすいことでしょう。


生命に関わらないことでも、利用者1人ひとりに対応できる時間が減ってしまうので、それぞれへのケアが雑になってしまったり、単純に職員1人あたりの仕事量が増え続け疲弊してしまいます

 

何か事故が起きてしまったときに責任をとるのは施設や会社かもしれませんが、その現場に居合わせた職員の精神的なダメージは計り知れません

いつなにが起きてもおかしくない、という施設は全国にたくさんあると思いますが自分自身がそこに居続けるかどうかは、今一度考えたほうが良いかもしれません。自分の身を守ることも大切なことです。


人材不足の実態とその影響【有能な人材がいないと、業務の効率化や改善がすすまない】

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人手不足とも繋がっていることなんですが、人数が集まらないということは有能な人材も集まりにくいです。

 

有能な人材がいないということは、現状の悪い状態を見極めて業務を改善したり、いかに少ない人手で効率的に仕事をこなすかなど、現場をより良くする働きかけが少ないということです。

 

仮に人手不足の現場にとても有能な人材がいて、業務改善や効率化を全力で図れば現状より職員の負担は減るかもしれません。

現場では「大変、しんどい」という言葉は聞こえるものの、それをどうにか解決しようという行動がないのも事実です。

 

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つまり、

 

人数が集まらない

有能な人材も集まらない

有能な人材が集まらないので少ない人数で悪い労働環境の中働き続ける(改善されない)

辞める

また人手不足が起きる。

 

という負のスパイラルに陥っています。

もちろん賃金待遇、労働条件や人間関係など介護現場で働くのに問題とされている環境もたくさんありますよね。

それに加えて『人手・人材が足りない』ということで拍車をかけてしまっているのでは、ということです。


介護職員に襲い掛かる『人手不足×人材不足』をどう解決するのか?


では人手不足に襲われて、だまって働き続けるしかないのか。きっとそうではありません。

今世の中では、介護ロボットや外国人の介護業界への雇用促進など色々なことが動き始めています。待つだけでも世の中は少しずつ変わっていくことでしょう。

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「でもそれっていつまで待てばいいの?いつになったら人が増えるの?いい人がくるの?」と思うかもしれません。

 

私がそこで提案できるのは、あなたが少しの行動をはじめてみては?ということです。

 

私自身も介護現場で働く身ですのでよくわかりますが、

 

良い人が入社してくれるのを待っていても入ってきません。

何か起こるのを待っていても何も起こりません。


ならばあなたが行動するしかないかもしれません。行動というのは、大きなことではなくても、少し上司に掛け合ってみるとか、仲のいい同僚とご飯を食べに行き「どうする?」と話すとかでも良いと思います。


奮起するならば、同じ意見の同僚を取りまとめて会社の体質改善を目指して頑張ってもいいでしょう。

 

かといってその職場に絶対に残る必要もありません。その職場に限界を感じているなら、違う職場に移ることも考えなければいけません。全ての事業所が同じではありません。良い所も悪い所もあるはずです。

 

国や世の中の動きとして、介護業界がもう少し働きやすい環境になることを期待すると同時に、少しの行動をはじめてみてはどうでしょうか。

 

 

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